2017年5月15日月曜日

特定非営利活動法人生きがい大阪
平成28年度 総会 式次第

日時   :平成29520日(土) 10001200
場所   :大阪社会福祉指導センター
次第
 1.開会
 2.理事長挨拶
 3.定足数確認
 4.議長選出
 5.議事
   報告事項  平成28年度事業報告、財産目録、
         貸借対照表および活動計算書並び
         に会計監査報告の件
   決議事項
   第1号議案 平成29年度 事業計画の件
   第2号議案 平成29年度 予算の件
   第3号議案 平成29年度 組織・役員の件

 6.閉会
スマートに快適エイジングを
                                 三津井博昭
 高齢社会をポジティブに受け止め、社会の活性化につなげようと産学官連携で推進する「スマート・エイジング」の活動が注目されている。
 少子高齢社会に世界で最初に突入した日本。 子どもから高齢者までいかに1人ひとりが持てる「脳力」を高め存分に活躍できるかが、健全な社会を維持するための課題となっている。日本は超高齢社会のトップランナーであり、少子化という大問題も抱えている。2030年には総人口の30%以上が65歳以上の高齢者になるので、年を重ねることを後ろ向きに捉えたのでは社会は成り立たない。逆に加齢は人としての成長の機会と考え、そう言えるための個人や社会を作るにはどうしたらいいか。そこからスマート・エイジングという言葉が生まれた。
 もともとアンチ・エイジングはアメリカ発で世界に広がったもので、若さにこだわり年を取ることを否定する考え方。これに対し、日本にはスマート・エイジングの考え方が古くからある。室町時代の能役者で能作者の世阿弥は「風姿花伝」の中で、「まことの花」は成熟した人間の内側からにじみ出て咲く本物の花であるとし、若い生命が持つ鮮やかな美しさである「時分の花」と対比している。
 スマート・エイジングは、散ってしまった「時分の花」を振り返る後ろ向きの生き方ではなく、積極的に「まことの花」を咲かせようとする前向きな人生のあり方を提唱。    「まことの花」を咲かせることは、年齢を重ねるにつれて物事の見方が深まり、視野が広がって人生が豊かになっていくことを意味する。
 実際に個人がスマート・エイジングを体現するためには、脳を使う習慣、身体を動かす習慣、バランスの取れた栄養、人と積極的に関わる習慣等が重要だ。人の加齢変化では、頭の回転速度が遅くなり記憶容量が減っていくが、どちらも脳の前頭葉にある前頭前野という領域が支配しており、その劣化が生活の質を下げている。 もし衰えたとしても、代償する手段があればいい。あまり歩かない人がフィットネスに通うのと同じように、脳を使うことが奨励される。その効果は、脳機能がしっかり上がり、軽度認知障害の方は正常に戻ることが多い。 脳の機能は身体と同じで放っておけば衰えるので、根気よく続けてやることが大切だと言われている。

 NPO生きがい大阪の諸活動、ディスコン、ADL,マイノート、生きがい講座などを、積極的に利用して、脳を使い、身体を動かす習慣を習得しませんか。
「強い刺激」を求めよう!
副理事長 小山紀彦

中高年になると何をしてもなかなか心がわき立たないのは「慣れ」に加えて前頭葉の機能低下が起きているからだ。
「箸が転げてもおかしい」のは、10代の頃の話だが、大人になっても感情がビビットな人は小さな出来事にも感動できる。
多少の事では感動できなくなってしまうのは前頭葉の機能が下がってしまう為だ。
感度が鈍くなっている上に、先が読める事で目新しさを感じにくい。という事は、「より強い刺激」を意識して求めることになる。
感動は基本的には「予想」と「実際の体験」との差で起きる。
有名シェフの料理を食べた時も、日頃から一流店で食べ慣れている人なら「こんなものか」と、想定の範囲に収まる事が多いだろう。感動できるのは、期待以上だった時だけになる。
期待外れの料理が出てきてがっかりする事もあるだろうが、予想の範囲はダメな方向にも広くなっているから、なかなか腹を立てるまでには至らない。
だから、自分の予想が裏切られるような予想外の刺激を受けるチャンスを、意識して作る必要がある。

私にとって、予想外の刺激を受ける場は、毎年5月の連休明けにふれあい時遊館で催される「山菜料理を楽しむ会」だ。
山菜の種類の多さと言い、山菜の味を引き立たせる味付けと言い「感動と強い刺激」の連続で、安東館長とスタッフの方のご尽力には言葉では言い表せないくらい感謝している。
今年は、山ブドウとどくだみの葉の天ぷらは、想定外の味として強く印象に残っている。

私にとっての「強い刺激」即ち「山菜料理を楽しむ会」がいつまでも続く事を切に望む次第である。